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2005年10月24日

第14回 売掛金管理

「売掛金」という言葉は日常生活には馴染みの薄い言葉ですが、事業を始めると多くの場合、避けては通れません。

「売掛金」というのは、売上に対して代金をもらっていない状態のお金で、言い替えると得意先に対して貸している資産ということになります。

売上の代金をきちんといただくことは、事業をする上で非常に大事ですから、どんな形で行うにしても売掛金管理は必要ですし、帳簿にも正しく反映させる必要がありますね。

そこで、今回は「IJssel会計」のユーザのみなさんから最も質問の多い、「IJssel会計」で売掛金管理をする方法についてご紹介したいと思います。

実は、売掛金管理というのは、けっこう面倒なものなのです。
売掛金管理をするというということは、経理の実務で言えば、売掛元帳を作成するということになります。(元帳って?という方はこちら
この売掛元帳は、当然のことながら請求先(得意先)単位に作成しますので、商売によっては得意先の件数が多くなり、その分管理は大変になるというわけです。

さて、売掛金管理をするためには、売上の情報入金の情報が別々に必要になります。
入金をそのまま売上とした場合は、売掛金は発生しませんから管理の必要もないというわけです。
しかし、入金は実際にお金が動くのでわかりやすくていいのですが、売上の方はお金が動かないので、いつ売上とするかということを自分で決めて入力をしなくてはいけません。
これは、取引の契約や状況により、会計知識が必要になるところでもありますので、わからない場合は、専門家に尋ねた方がいいと思います。
青色申告をする時、税務署の人が一番気にするのが、この売掛金が正しく計上されているかということだからです。
なぜか?理由は簡単です。
申告される売上は多い方が、税収が増えますからね。
ちなみに、私の場合は、請求書を送った時点で売上としています。

それでは、「IJssel会計」で売掛金管理をする方法ですが、説明するより、実際にご覧いただくことにしましょう。
名称や金額は架空のものです。


(1)売上を入力します。入金科目(借)は得意先名になります。
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(2)売上の元帳からも入力できます。
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(3)入金を入力します。振込の場合は、預金通帳の明細をそのまま入力します。
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(4)「M菱商事」の売掛元帳です。入力した売上と入金が両方あり、売掛残高もわかります。
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(5)売掛金管理をする得意先は、集計科目(勘定科目)の売掛金に集計します。
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(6)決算書の貸借対照表に「売掛金」が計算されます。\482,000の売掛金があります。
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(7)貸借対照表の「売掛金」をダブルクリックすると、内訳が表示されます。「M菱商事」の売掛金は\310,000です。
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(8)売掛金の内訳の「M菱商事」をダブルクリックすると、売掛元帳が表示されます。
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(9)売掛元帳は印刷して保存しましょう。
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いかがでしたでしょうか?

売上から源泉税振込手数料を引かれるなど、売上と入金の金額が一致しない場合の売上の入力の方法は、IJssel会計ドットコムの 「申告まで時間がない!場合の売上入力」で説明していますので、合わせてご覧下さい。

投稿者 IJssel : 2005年10月24日 10:00

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