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2005年07月25日

第1回 経理入門

プログラマとしてまだまだ駆け出しだった20代。
ソフトハウスに勤めていた私は、何を間違えたか経理ソフトを担当することになり、「経理入門」という3日間の講習会に参加するよう上司に言われました。

それまで、会計や簿記を学ぶ機会のなかった私には、この講習会は新鮮でした。

会計を学ぼうとすると、避けて通れないのが「会計用語」です。
この用語で拒否反応を起こす人も多いのではないでしょうか。

まずは、複式簿記に関する7つの言葉を覚えてください。
複式簿記というのは、青色申告特別控除65万円の適用を受けるために必要な帳簿のつけ方です。
この7つの用語はさらに、最も重要な1つと、わかりやすい4つと、わかりにくい2つに分けられます。

●最も重要な用語
(1)利益[りえき]

●わかりやすい4つの用語
(2)資産[しさん]
(3)負債[ふさい]
(4)費用[ひよう]
(5)収益[しゅうえき]

●わかりにくい2つの用語
(6)借方[かりかた]
(7)貸方[かしかた]

では、これらの用語について、簡単に説明します。

●最も重要な用語...利益
1年間の「儲け」のことです。
複式簿記は、この利益を知るためにつけるのです。
青色申告では、「青色申告特別控除前の所得金額」と言います。
「IJssel会計」は、この利益を知るために複式簿記で帳簿をつけるためのソフトです。

●わかりやすい4つの用語
本当はここに、資本[しほん]が加わり5つなんですが、個人には関係ないので4つで大丈夫です。
これらはさらに2つに分けられます。
(A)資産、負債
(B)費用、収益

(A)は、財産のことです。「資産」はプラスの財産「負債」はマイナスの財産です。
借金はないよという場合でも、資産と同額を「事業主」つまり、あなた個人に借金していると考えます。

(B)は、1年間のお金の出入りです。「収益」は稼いだお金であり、「費用」は使ったお金です。

個人の青色申告では、1月1日~12月31日を1年(決算期)として決算を行います。
1月1日(期首)は、必ず「資産=負債」です。
また、費用も収益も0です。
1月1日にこの状態でスタートして、1年の間に収益を上げ、費用をかけ、12月31日(期末)には、収益-費用=利益となります。
同時に、資産-負債=利益となり、この利益の分、1年間で資産が増えたということになります。
赤字の時はどうかって?
利益がマイナスなので、資産は減りますね。ちなみにマイナスの利益を「損失」と言います。
image_001_1.gif
ここまでは、直感的にご理解いただけると思います。

さて、次にわかりにくい2つの用語、借方貸方ですが、何を隠そう、これが複式簿記のミソなのです。
講習会初日、この説明を聞いた私は感動すら覚えました。

これについては次回としたいと思います。

投稿者 IJssel : 10:00 | コメント (0)

2005年07月16日

ごあいさつ

はじめまして。
SOHOによるSOHOのための会計ソフト「IJssel会計」の作者IJsselです。

「IJssel会計」については、IJssel会計ドットコムをご覧いただくとして、
このブログでは、SOHOの会計について、ソフト開発者の視点で語っていきたいと思います。

毎週1回月曜日の更新を予定しています。
どうぞ、よろしくお願いいたします。

投稿者 IJssel : 15:47 | コメント (0)